『音楽劇 ハムレット』山梨県小菅村公演
小菅村えんげきの日参加作品
作/ウィリアム・シェイクスピア 訳/坪内逍遥
構成・演出/中込遊里 音楽/五十部裕明

“To be, or not to be,that is the question.”シェイクスピア劇の中で上演数最多を誇る、青年ハムレットによる復讐劇。鮭スペアレでは、滅多に上演されない坪内逍遥訳を、戯曲に忠実かつ大胆に構成。孤独の詩としてのハムレットを、生演奏とともに。
『ハムレット』小菅村公演によせて
一昨年の6月、小菅村で『ロミオとヂュリエット』を上演した。小菅村で上演するのも、神社の境内の神楽舞台で上演するのも、初めてだった。
山梨県小菅村は東京から車でも電車でも2時間ほどの距離である。人口700人ほどの高齢化が進む村だが、秘境というほどではなく、温泉や出来たばかりの道の駅がこじんまりときれいで落ち着く。
小菅村に行ったきっかけは、私の父が代表をしているNPO法人が活動拠点としていることだ。村に3つある神社の舞台に出会った時、これはスゴイことになるぞ、と身が引き締まった。
それから2年、もう一度小菅村へ。2年目はもっと面白くしたいと考え、劇団が拠点とするたちかわ創造舎で活動するメンバー陣をお誘いした。多摩川がつなぐ、立川市と小菅村のささやかな演劇祭である。
演劇は、距離を越え、時間を越える。どれほど準備を重ねても、たったひと時。けれど、そのひと時の出逢いであっても、いとも軽やかに濃密に、人と人とをつなぐ力がある。『えんげきの日』という企画名は、小菅村の教育委員長さんがふと口走った言葉で、温かい。
2017.5 中込遊里
公演情報
日時
2017年6月24日(土)
場所
山梨県小菅村・箭弓神社境内舞台
構成・演出
中込遊里
音楽
五十部裕明
キャスト
ハムレット/中込遊里
オーフィーリヤ/宮川麻理子
ホレーショー/清水いつ鹿
王クローディヤス/水上亜弓
妃ガーツルード/上埜すみれ
ポローニヤス・レーヤーチーズ/大木実奈(noyR)
スペシャル出演/林周一(風煉ダンス)&アラン・パットン(演奏)
スタッフ
舞台監督/荒牧大道
ドラマトゥルク/宮川麻理子
演出助手/酒井美帆
美術/北山聖子・樋口真惟子
衣装/服部瑠美・清水いつ鹿
制作/麻生奈緒
撮影/木村護