第3回公演『女神のパーティー』
鮭スペアレ
作・演出/中込遊里

あー、女神になりたい。
日本人の平均寿命は、世界第1位らしい。なんてめでたい人種なのだ。
やったね、やっほー、と喜ぶのもつかの間、とっくに寿命が来て一生を終えてしまう。
そんなのイヤだ! って叫んだって、諸行無常の響きあり、って気取ったって、人間は必ず死ぬ。
いくら世界一長く生きられるからといって、人生たったの90年。
この先、家族は、日本は、世界は、地球は、どうなるのだろう。
私たちには、知る術もない。
がっかりしていたら、途方もない考えが浮かんだ。
女神になればいい。
女神になれば、地球の未来を、宇宙の果てを、見届けることができる。
でも、どうすれば女神になれるのだろう。
人間は、女神になれないのだろうか。
そもそも、女神って何者なのだ。
頭を悩ませていたら、突然空からパーティーの招待状が降ってきた。
「私たちとお茶しませんか? 女神一同」
公演情報
日時
2008年2月25日~2月26日
場所
MUSICASA
作・演出
中込遊里
出演
宮川麻理子
清水いつ鹿
中込遊里
有布
相葉香月
釜野真希
鮭スペアレ音楽隊(うさぎとねこ)
スタッフ
宣伝美術:有布
概要
2007年11月、日本大学芸術学部の卒業制作演劇公演にて「夏の夜の夢」を中込遊里が演出、清水いつ鹿が出演。シェイクスピアによる“喜劇”を舞台化した経験を生かし、<鮭スペアレ>でも“喜劇”に挑戦。
客演に役者として相葉香月と釜野真希、パーカッションと笛による二名体制の音楽隊を加え、総勢8人で臨んだ。グランドピアノが鎮座する、陽光差し込む音楽ホールにて“鮭流音楽喜劇”が繰り広げられた。
過去公演にも登場した音楽のエッセンスを大きく取り上げ、エリック・サティのジムノペディとピカデリーの2曲を独自の楽器編成で演奏。<鮭スペアレ>における音楽の役割が更に飛躍した。