第2回公演『無題No.21/洗濯物』

鮭スペアレ

作・演出/中込遊里

わたしは時にはベランダの洗濯物を見て涙を流す。

女をやめたくなる日は/ピーカンの川沿いで/踊れない

女をやめたくなる日は/カワイイという日本語に/救われる

わたしは男と女が違うことを知っている。

わたしは今21歳だ。

公演情報

日時

2007年2月6日~2月7日

場所

自由学園明日館 Rm1925

作・演出

中込遊里

出演

宮川麻理子
清水いつ鹿
有布

スタッフ

映像:遠山昇司
音響:中込遊里
パンフレット:田中茂裕
宣伝美術:有布

概要

2006年7月~9月、ワークショップ<等身大>を行い、中込作の短編『洗濯物』を使用してテーブルワーク、リーディングなどを行った。

これに参加した清水いつ鹿を含め、2007年2月、池袋の自由学園明日館で第2回公演『無題no.21/洗濯物』(作・演出、中込遊里)を上演。

演劇の一回性を重視し、チケットはフリーパス制を取り、2日間6ステージとも配役を変え、窓があり日光が入る部屋に合わせて客席と舞台の位置を変えた。

被服の専門学校で出会った三人の女性の青春時代から中年になるまでを独白調で描いた『洗濯物』を改作した本作品は、ドキュメンタリー・タッチの映像を用い、21才である俳優たちの舞台の上でのリアリティーと映像の持つリアリティーとをぶつけ合う試みを行った。

演劇の場において人々は解放され、自己と他者の境はなくなり、人間が秘めている情熱が息づくだろう。それは現代における贅沢な遊戯であり、日常からかけ離れた秘儀である。