ゴールデンウィーク集中ワークショップ、成果発表ーっ!! ~ TSP2020 5月GW④
皆さんこんにちは! 広報担当の葵です。
お待たせいたしました~!
さあ!今日は、2020GWワークショップの最終日、
5月6日の様子をお届けします。
最終日は、中学1年生から大学生まで、24人が参加してくれました!
(大学生は中学生・高校生のサポートとして入ってもらっています。)
(5月3日の様子はこちら)
(5月4日の様子はこちら)
(5月5日の様子はこちら)
【5月5日 ~ メニュー ~ 】
・シェイクスピア作品をやってみちゃおう!(グループワーク)
・成果発表
1日目の5月3日から毎日、
ワークショップの後半は、3チームに分かれてのグループワークを行っていました。
3つのシェイクスピア作品に、チームごとに違うテーマで向き合います。
作品と各チームのテーマはこんな感じ!

(「by○○(名前)」は、担当する講師たちの愛称です◎)
最終日は、
他の2チームや見学の皆さんの前で、
自分のチームの作品を発表することがメインイベント!
では、早速3チームの発表の内容に迫っていきましょ~◎

(このマスコットは評判が良かった! ※葵調べ )
まずは1チーム目。
「テンペスト」チームです。
テンペストは、身体の動きをたくさん使うチーム。
抜き出したシーンは、第2幕第2場。
シチリアの王様の奴隷である怪物・キャリバンがメインのシーン◎
そもそも、シチリアの王様は弟の策略にあって、島流しになり、
その島で、妖精や怪獣と一緒に過ごしています。
だがしかし!
怪物キャリバンは、「奴隷はもういやだ!」と思っているわけです。
そこに、トリンキュロー&ステファノーという2人の道化が登場。
道化の2人と仲良く過ごすうちに、
キャリバンがトリンキュロー&ステファノーを自分の主人にしたいと思うようになる。
そんなシーンです!
発表では、テンペストチームの講師(片ひとみ・上埜すみれ)と、
大学生サポートボランティアの若尾颯太さんが、
登場人物のセリフを担当。
テンペストチームのみんなが、それぞれの登場人物の動きを担当しました!
各登場人物のセリフが始まると、
それに合わせて、チームのみんながその人物の動きを表現します。

(4コマ漫画風にしてみました)
最後、道化2人を新しい主人とすることにしたキャリバンの喜びを表すシーンでは、
一度画面から姿を隠してからの、爆発!笑
もはや、チームの誰も画面の枠を気にしてません。笑

初日から、グループワークの時間では、
選んだセリフに動きをつけて、
お互いに発表しあうことを繰り返しやったそうです。
チームの良い雰囲気がとても伝わってくる内容でした♪

「回を追うごとにいろんな動きがたくさん出てきて、
一緒にやっていてとても楽しかったです!」(片)
*見学の皆さんの感想*
「同じ役の声と身体を別の人が担当していることで、少し混乱もした。
けれど、その混沌や、顔が一切見えない人が居ることが段々面白くなった」
「登場人物の中で、身体の表現を2人で担当している役があった。
画面の近くで身体アップでの表現をする人、
画面から離れて全身での表現をする人に分かれて、
離れていても2人で協力してるところに面白さを感じた」
「画面の枠に捕らわれずに、目一杯、身体を使って表現してくれた。
今はあまり自由に動けない生活だから、その捕らわれない姿が快感だった」
お次は「リチャード3世」チーム。
リチャード3世チームは、声に重点をおいたチーム。
セリフはもちろんのこと、
効果音に至るまで、
あらゆる音を、自分の声・息・身の回りにある限られた物で出します。

(発表は声のみで、画像出演はありませんでした。
さて、みんながこれらの品物でどんな音を出したのか…?
想像してみて下さい◎)
今回やったのは、
最終盤の第5幕第3場。
主人公・リチャード3世は、
優れた話術と策略で次々と周りの人々を殺し、
王となった人。
リチャード3世が最後の戦いに出る前の晩、
彼が殺した人々の亡霊が現れ、「絶望して死ね!」と彼を呪うシーン。
せっかく亡霊をやるんだから、ということで、
日頃出さないような声色を使うことにチャレンジ。
亡霊ってどんな声を出すんだろう?
暑いのか?寒いのか?
息苦しい?どんな場所にいるんだろう?
そんなことをそれぞれがたくさん考えて、
お互いのイメージを大事に生かしながら、緊張感のある発表に仕上げました。

「オンラインで集まって稽古しているのに、最後はそれをちょっと忘れちゃった。
そのくらい、セリフを受け取る・渡すっていうことを、みんなちゃんと出来てたなって思う。
みんなが本当に一緒に居るような気がした」(清水)
*見学の皆さんの感想*
「複数人の声で1人の人物を演じるシーンがありながら、1人で話しているような気がする瞬間があったことが面白かった」
「セリフとセリフがうまく繋がっていて、チームワークの良さ・一体感をとても感じた」
「今はスタンプ1つで自分の気持ちを表現できる時代だけど、
その気持ちをあらゆる言葉を使ってシェイクスピアは表現している。
難しい台詞だけど、
『難しいことはカッコイイ』、『難しいことは面白い』っていう発想でやってみると、
さらに世界が広がるんじゃないかなって思う」
最後は、「ハムレット」チーム~!
ハムレットチームは、
「今の状況で演劇を上演するとしたら、どんな方法だったら上演できるだろう?」
を考えるチーム。
初日から最終日まで4日間、熱い話し合いが続きました。

まず、上演場所は…、zoom(ズーム)のようなインターネット上の空間!!
観客は、無差別に送られる招待状(手紙)を受け取った人たち。
差出人の欄には「ハムレット」の名前。
封を開けると、そこには、
・zoomを使って演劇を上演すること、
・上演するページのURLやパスワードetc、
必要最低限の内容が記されているだけ。
作品を観たい人は、連絡先のメールアドレスに連絡をする。
上演当日。
招待された観客たちを画面上で出迎えるのは、
顔を隠して、声もボイスチェンジャーなどで変えている主催者。
招待された人々は、
インターネット上で作品を観劇するのか、と思いきや・・・?
実は、
演技をするのは、そこに集まった観客たち(招待された人たち)自身!!!
観客たちは、主催者から役割を割りふられ、
本番を始める、の、だが・・・
はい!!!
全部書いちゃおうかとっても迷ったのですが、
ここから先は秘密にしておきます!
全部書いちゃったら、なんだかとてももったいないような気がしたのです。
すみませんっ!

「みんな、『よくそんなこと思いつくな!』っていう、
想像を超えるアイディアをたくさん出してくれて楽しかった。
私もすごく混ざりたかった~。めっちゃ我慢してました!笑」(水上)
(※水上は話し合いの書記など裏方が主だったので、聞き手に徹していました。)
*見学の皆さんの感想*
「実現できるかを考えるより、面白いかどうかを優先して練った上演方法に、
『みんなすごくアーティストだな』と感じた」
「オンラインだからこそ、かえって1人1人がしっかり意見できて、
全員で練り上げることができている意見だと思った。
みんなが、大人と同じレベルで考え、話し合っていることに、とても驚いた」
「自分が中学生・高校生だったら、みんなのチームみたいな意見交換の体験をしたい。
うらやましい。
若いうちからそういう経験をしてるって、とても大事なことだと思う」
見学の皆さん、
たくさんのご感想、そして、ご観劇?本当にありがとうございました!
最後に、たちかわシェイクスピアプロジェクト代表の中込からも一言。

(右下の大きな画面が中込です)
「この4日間は、とても楽しく、とても寂しい時間だった。
みんなと演劇でつながれて、それは楽しいけれど、直接会えないことはやっぱり寂しい。
いま、世の中には ” 前向きになった方がいい ” っていう空気がとてもあると思う。
おうち時間を楽しく過ごすための情報もたくさんある。
でも、外に出たいに決まってるし、直接会いたいに決まってるし、
部活したいに決まってる。
いまは、それが出来ない ” 寂しさを味わう時間 ” だと思う。
今の環境を否定しないで、寂しくて泣きたいときは泣く。
そう考えても良いんじゃないかな。
必ずまた会いましょう。
本当にありがとうございました!」(中込)
このGWの集中ワークショップと成果発表を経て、
9月の成果発表公演へと向かっていきます!
9月は劇場で開催する、
でもでも、
よくある演劇公演とはひと味もふた味も違う、
「展示型」公演。
本番までの残りのワークショップをみんながどう過ごしていくのか、
そして、本番がどうなるのか・・・。
またのレポートをおまちくださーい!

みんな、参加してくれてありがとうございました!
再会を心待ちにしています!!
7~9月のワークショップ&成果発表公演に参加したい方は、こちらのページへ!!
(広報:葵)