無人でもできる演劇ってなに? & 新入生加入で創作は加速中!の巻 ~ TSP2020 6月&7月
こんにちは~!
毎日毎日暑すぎて、溶けて消え去りそうな葵です・・・!
8月もTSP(たちかわシェイクスピアプロジェクト)のワークショップは、
毎回滞りなく順調に進んでおります◎
今日は、6月&7月のワークショップの模様を合わせてご紹介。
【6月】
6月は、「無人でも出来る演劇って何?」と題してのワークショップでした。
こちらが、メイン講師を務めて下さった植村真さん(愛称:うえさま)。

うえさま
「僕は “無人演劇祭 ” という企画を上演したことがあります。
今は、劇場での舞台公演をこれまでのようには出来ないので、
僕が “ 無人演劇祭 ” をやった経験を基に、
今回は講師をやらせてもらうことになりました」
“ 上演する人が上演する場所に居ない演劇 ” をやってみようというのを
このご時世になる前にもうやっていたとは、
うえさま、なんたる先見の明・・・!
すご・・・!
っていうか、上演する人が居ないって、それは演劇なのか?
何があれば演劇って言えるんだろう?
さあ早速、6月ワークショップの本題に入りましょう~。

いや~、こりゃあものすごく根本的なことを考える回ですね・・・!
とはいえ、今回も、
学生か大人かなんて関係なく、
みんなで一緒に考える雰囲気をオンラインでも大事にしたい◎
そんなわけで、
みんなが演劇ってどんなものだと思っているのかを、
まずは少し共有。
みんなの思う演劇とは、こちらだ↓
「演じ手とお客さんが繋がるもの」
「人と人の間の空気が動くもの」
おお~。
みんな、やっぱり「人が居る」っていうことが前提にあるんだね。
じゃあ、「無人演劇祭」を上演したうえさまは、どんなこと考えてるんだろう?
どうやって上演したんだろう?
人が居ない演劇ってどういうこと?

これが無人演劇祭の1コマ。
無人演劇祭は、元は古民家だった施設で上演。
雰囲気のある場所だなぁ。
なんかお化け出てきそう・・・。
作品の中には、
展示作品と作品紹介の小さなパネルがあるだけで、観客の創造力に委ねるものもあったり、
観客が作品に触って、自分で一部の操作をして楽しめるものもあったり。
作品ごとにいろんな仕掛けが施されていたみたい。
その仕掛けによって、
どんなイメージをもつかは本当に千差万別。

出品された作品の中で多くを占めたのは、
「亡くなった人」をテーマに作られた作品。
「亡くなった人=今はもう居ないけれど、昔は居た人」
昔は人がそこに居たという痕跡を見ることで、
無人だけど、人を感じることができる演劇が、そこに生まれる。
ということみたい。
無人でやる演劇って、おばけ屋敷みたいな感じなのかも??
このほかにも、
考えるヒントになる資料をたくさん見せてもらって、
学生も大人もごちゃまぜで、
いくつかのグループに分かれて、いろいろ話してみました!

無人演劇祭、どう思った?
「これって演劇なのかな・・・?って疑問に思った。モヤモヤした」
「無人演劇祭でも、お客さんがいて、作った人がいる。人の存在が感じられれば、それはそれで演劇なのかも」
そもそも、みんなは演劇のどんなところが好き?
「お客さんと同じ場を共有するところ」
「俳優とお客さんとの間で、やりとりが生まれているところ。双方向性が演劇の醍醐味」
「心の機微が見えるところ」
「正解がないところ。競わないで良い」
演劇って何?劇的って何?
「物語があったり、時間を感じられたら、それが演劇」
「疑似体験をさせてもらうもの」
「日常からちょっと浮き上がる瞬間が、劇的な瞬間」
「劇的には良いところも悪いところもあるから、あんまりたくさん劇的なことが起こると疲れちゃう」
「演劇だったら、やっぱりエネルギーが欲しい!それを感じたい!」
いま、出来るとしたらどんな演劇がやりたい?
「みんなで盛り上がれる演劇がやりたい」
「コメディ。面白い作品。不安を感じないで済む演劇」
その他もろもろ・・・
「今はみんなマスクをしているから、話していても受け取れる反応が違う」
「演劇があるのって、人は1人じゃないと感じたいからかもしれない」
なんで演劇に興味があるんだろう?
なんで演劇が好きなんだろう?
なんで演劇したいんだろう?
そんな “ それぞれの原点 ” を
一度立ち止まって考えてみる、
とても良い機会になった気がします!
6月後半のワークショップは、
この「演劇って何?」と考える海に、さらに深く潜りました!
その様子をチラ見せ・・・。



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【7月】
そして、7月4日のワークショップからは、
新高校1年生をはじめ、新たな参加者のみんなも参戦!
今年扱う作品の内『リチャード三世』『テンペスト』『ハムレット』については、
どれか1つに参加してもらいます。
参加チームを選んでもらうために、
改めて各作品のプレゼン&読み合わせ&グループ分けをしました。
最初に3作品のプレゼンをした、GWのワークショップ1日目の様子はこちら。
見学でいらしていた、早坂彩さん(青年団演出部/演出家)は、
みんなとシェイクスピアをやさしく繋いでくれるような
こんなコメントをくれました◎

早坂さん
「シェイクスピアの面白いところは、いろんなジャンルの作品を書いているところ。
『リチャード三世』は歴史劇で王位をめぐっての物語だし、
『テンペスト』はロマンス劇で、全然違う味わい。
『ハムレット』は悲劇。
心地よいリズムの台詞で書かれたいろんな作品が、同じ作者の作品って言うところが面白いなって私は思うな」
早坂さ~ん、ありがとうございます!
他にもいらして下さった見学の皆さんからは、
久井正樹さん(演劇集団円/俳優)
「シェイクスピアの作品には、今の僕たちとはかけ離れた、共感できないこともある。
だけど、僕たちにも分かるよねって言うこともある。それが魅力!」
宮崎悠理さん(俳優・ファシリテーター)
「シェイクスピアは1600年代の作家だけど、今もまだ作品が上演されている。
そんな古い作品をオンラインでやるなんて、
ものすごく時代を飛び越えていて、可能性にあふれていて面白いよね」
フルハシユミコさん(ミュージシャン・馬頭琴奏者)
「戯曲の読み合わせは、同じ場所に集まっている方が簡単。
それをオンラインで、しかもこの大人数でできるのは、
みんなに集中力とかやる気があるからだなって思う。
一緒にやらせてくれてありがとう!」
なんて言葉も。
作品からも刺激を受け、
学生と大人の間でも、
お互いに刺激を与え合う時間になっていたと思います。
ちなみに7月4日は、
戯曲を実際に読んでみる前に、声のワークショップ(by中込)

喉の筋肉を鍛える!
戯曲の読み合わせ後は、画面の前で凝り固まった身体をほぐすために、身体のワークショップ(by葵)


もあり、盛りだくさんでお届けしました~◎
7月18日からは、いよいよ9月に向けての作品創作に入っています!
これがですね・・・、
創作風景をご紹介すると、割と内容が分かっちゃうので・・・、
9月19日公演当日までのお楽しみ!ということで、
あとは秘密です!
こんなご時世なので、
「是非来て下さい!!!」と例年通りには言いにくい面もありますが、
こんな思いも持ちつつ、みんなで創っています。
↓↓↓
中込遊里の日記ナントカ第104回 チケット発売日に東京の感染者数は初の400人台に達した。それでも「たくさんの方に来場してほしい」と思う理由(note/クリックするとリンク先のページに飛びます)
お身体やお気持ち、いろいろ整いましたら、是非いらして頂きたいです。
それではまた。
9月の成果発表公演の詳細については、こちらのリンク先ページへ!
(広報:葵)