わたしたちはなににもならない

鮭スペアレが演劇を用いて目指すことは、人が生きた歴史を知り、現代を生きる知恵として活かすことです。

そのために、古典を中心とした幅広い戯曲・題材を上演し続けています。

古典作品に触れると、その時代・国で文化や価値観は違っても、人々が「人間とはなにか」という問いを抱えて生きていることがわかります。そして、人がさまざまな役割を持つ、つまり「なにかになる」ことで社会が成り立ってきたことがわかります。

一方で、マクベスの名台詞「あわれな役者だ、ほんの自分の出場のときだけ、舞台の上で、みえを切ったり、喚いたり、そしてとどのつまりは消えてなくなる」(福田恆存訳)の通りに、人は自分が真になにものであるかを説明するのは難しく、その一生を終える時にはなにも持たないという真実にも行き当たります。

鮭スペアレは、「人は何者にもなりきれない」という理念を持ち、俳優がなにを果たすべきか、
また、演出家はなにに責任を取るべきか、問い直します。

受賞歴

2013年 利賀演劇人コンクール2013 奨励賞 (『桜の園』作:アントン・チェーホフ上演)
2014年 利賀演劇人コンクール2014 奨励賞 (『弱法師』作:三島由紀夫上演)
2022年 The International Prize The Naked Theatre by Teresa Pomodoro
審査員特別賞(『鮭スペアレ版・マクベス』上演)

劇団員が大切にすること

  • ひとりひとりが、自立したアーティストであること。
  • 俳優と観客の「想像力」 を最大限発揮できる状況を作ること。
  • 経験を大切にしながらも、それにとらわれずに、常に更新し続ける勇気を持つこと。
  • 鮭スペアレに集う人々(劇団員、スタッフ、観客など)を信じること。他者の話をよく聞くこと。自分と他者の違いを認めて、面白がること。
  • 演じる対象、上演する戯曲をよく研究し、大切にすること。