第9回公演『◯(ゼロ)』

モノクロームの世界に目の覚めるほど鮮やかな色の花が一輪だけ咲いている。
ここは死後の世界。どこまでも暗く深い闇の世界。
生と死・男と女をテーマに老若男女が描かれる。

もう何も失うことのない<ゼロ>の彼らは死を謳歌する。
何かが壊れる恐れもない。夢もない。
あるのは重たく焦げ付いた声と身体。それはそれで悪くない。
その一方で、終わりのないということの辛さが彼らを支配する。

つき果てた命を掘り起こし、果てのない世界の縁を更に広げて、死者たちは何かを求める。
現在の欲望ではない。生きていた頃の本能がそうさせるのだ。
やがてどこまでも闇である世界がうっすらと光を帯びて輝き出す。

白と黒の世界にゆっくりと開く花のように紡ぎだされる色とりどりのアンソロジー。

作・演出

中込遊里

上演日時

2012年5月8日~5月20日 全6回公演(上演時間約70分)

会場

神楽坂diepratze

出演

宮川麻理子
清水いつ鹿
林みなみ
角智恵子
山本裕子
渡部遥香

麻上しおり
竹井沙紀
中込遊里 (ウタイ)

佐々木邦夫 (マンドリン)
木村淑子 (アコーディオン)
松岡祐子 (パーカッション)
向田早希 (パーカッション)
西方俊介 (フルート)
江藤英治 (ギター)
鳥居舞子(バイオリン)
五十部裕明

スタッフ

振付:中込遊里
音楽:五十部裕明

照明:太田奈緒未
舞台美術:松岡祐子
宣伝美術:有布
ドラマトゥルク:宮川麻理子
制作:大村みちる・松本いろは

協力:演劇組織「夜の樹」
   元氣塾
   新八王子ウィンドオーケストラ
   オーケストラ・ルゼル